1961年東京の地に建設された、篠原一男建築の住宅「から傘の家」は、諸事情を背景に、一般社団法人住宅遺産トラストを介し、スイスの家具メーカーであるヴィトラ社の財団ヘと継承されました。
篠原一男のアーカイブを管理する東京工業大学の全面的な指示とサポートのもと、2020年夏から始まった解体工事を経て「から傘の家」は海を渡り、2021年9月にドイツの地で再建工事が始まりました。2022年6月15日に再建と移築が完了。今は、ドイツのヴァイル・アム・ラインのヴィトラキャンパスにて一般の方に向けて広く公開されています。
「から傘の家」は、ヴィトラキャンパスにおける3棟目の日本人建築家による建築(安藤忠雄、SANAA、篠原一男)となり、世界のたくさんの方が日本の住宅文化を垣間見ることができるモニュメントとして、ドイツ、ヴィトラキャンパスの地にこれからもあり続けることになりました。