管の家
2024年3月 継承されました
-
所在東京都世田谷区
-
竣工1983年
-
設計高橋公子+高橋鷹志/建築ユニット設計事務所
-
構造コンクリートブロック・鉄骨造 2階建
-
延床面積220.82㎡
-
敷地面積466.26㎡
-
竣工時の用途住宅・事務所
「管の家」は、建築家であり、教育者でもあった高橋公子の自邸である。「管の家」という名前はこの建築のひと際ユニークな構造に由来しているというのが通説だが「酒を飲んで管を巻く」場所という話もある。夫の鷹志が同業だったこともあり、気鋭の建築家や著名な学者、卒業生や学生、本当にたくさんの人々が「公子先生」と酒を飲むためにここを訪れた。「管の家」はそうした多くの人々にとって特別な場所であり、建築家・高橋公子の集大成ともいうべき建築である。
(p.41『時間の中の住まい』彰国社より)
「管の家」の構造は、パイプがカゴ状に編まれた大空間、素地のコンクリートブロック、亜鉛板の外壁が印象的である。特に、このパイプによる「鳥かご構造」と名付けられた構造は高橋が一貫して求めた「住み手が自分になじんだ生活を自らの手でつくっていくためのおおらかな空間」を実現するための構造形式である。
この「鳥カゴ構造」の発想の由来は少々変わっている。高橋夫妻と構造家の増田一眞、施工の大原彰と、自邸の新築打合せをアトリエでした後、焼き鳥屋にくりだした。そこで食べ終えた串をつまんで「こんなものを組んでできないだろうか?」という高橋の一言がきっかけとなったという。「ワンルーム空間を細い鋼材で組んでいこう」と構造家、施工者との対話の中から発想し、実現化する。なんとも高橋らしさが凝縮された「管の家」のはじまりであった。
(p.42『時間の中の住まい』彰国社より)

(提供:橋本都子)

(2023年現在)
